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脳ドックをクラウドで効率化!LOOKRECで実現する業務改善と運用最適化を解説

認知症リスクへの関心の高まりを受け、脳ドックはクリニックにおいてもニーズのある検査メニューとなっています。MRIの稼働率向上にもつながる一方で、運用負荷の大きさや人的リソースの課題から、円滑に運用できていないケースも少なくありません。

こうした課題を解決するために、クラウドを活用した脳ドック運用が有効な選択肢の一つとされています。クラウドを活用することで、限られたリソースでも運用可能な体制を構築できます。

本記事では、脳ドックの医療的意義に加え、クラウドを活用した効率的な運用方法について脳神経外科医の嶋田先生と、ソリューションエンジニア・診療放射線技師の鳥畑氏に解説してもらいました。

インタビュイー_脳神経外科医・嶋田裕樹
鳥畑貴詩(診療放射線技師)プロフィール

なぜ今脳ドックが求められているのか|認知症・脳卒中リスクの高まり

━━ なぜ今脳ドックが注目されているのでしょうか。

嶋田裕記(以下、嶋田) 背景にあるのは、日本の超高齢社会という現実です。認知症や脳血管疾患は日本人の死因の上位にあり、要介護の原因トップ2を占めています。

さらに健康寿命と平均寿命には10年のギャップがあり、10年の差をいかに健康に過ごすかが課題です。また若年性認知症や隠れ脳梗塞など、高齢者以外の脳のリスクを早期発見するためにも脳ドックが必要です。

━━ 嶋田先生は脳神経外科医として10年以上のご経験をお持ちですが、その中で感じた脳ドックの必要性についてお聞かせください。

嶋田 脳ドックの最大の必要性は、「通常の診察では見えない脳の内部を、直接可視化して確認できること」に尽きます。
というのも、腹部や胸部のように触診や聴診、あるいは超音波検査を使った診察が行われると思いますが、脳は頭の中にあり、かつ硬い骨で覆われているため、超音波や触診をすることができません。そのため、脳を診察するときには「神経診察」というものを行うのが一般的です。

━━ 神経診察とはどういったものでしょうか。

嶋田 神経診察は、患者さんの症状や身体の反応を見ながら、脳や神経のどこに異常があるのかを見つけ出すための医学的な推理のプロセスです。

例えば、右片麻痺の症状が見られれば「脳の左側で何かが起きているかもしれない」「脳卒中かもしれない」といったことを推測する感じです。

しかし、その原因を”正確”に特定し治療を始めるための診断は、神経診察だけでは難しいケースが多いです。そこで用いるのが頭部MRIです。

━━ MRIの画像を見ることで、どのようなことがわかるのでしょうか。

嶋田 神経診察だけではわからなかったこと、あるいは確証が持てなかったことが手に取るように分かるようになります。また、MRIを使うことで、症状が出るに至っていない脳の変化がわかることもあります。

そもそも脳ドックを受ける方は自覚症状がない方がほとんどです。MRIを撮らないと分からない血管の病変や脳腫瘍などを、早期に発見できるのが脳ドックの大きな役割だと言えるでしょう。

脳ドックでわかることとは?発見できる主な疾患

脳ドックでわかること

━━ 脳ドックを受けるとどういったことがわかるのかを教えてください。

嶋田 大きく三つのことがわかります。まず「脳血管の動脈硬化」です。高血圧や糖尿病、老化によって脳の血管が細くなったり、脳の血流が悪くなったりといった小さな変化を捉えることができます。

二つ目が「脳動脈瘤・脳腫瘍」といった処置が必要な病気の発見です。小さすぎるものについてはわからないこともありますが、数ミリ程度の大きさであれば見つけることができます。

三つ目は「脳萎縮・脳室拡大」の発見です。脳室とは脳の中央にあり、脳のクッションとなる脳脊髄液が溜まっているスペースです。ここが大きくなると認知機能に影響が出ることもあります。脳の様子と症状を総合的に見て、認知症かどうかの判断ができます。

━━ 改めて伺いますが脳卒中になったらどうなるのでしょうか。

嶋田 大きな脳出血や脳梗塞、重症の認知症になると寝たきりになるケースがございます。この場合の寝たきりとは「自分で身の回りのことができず、介護が必要な状況」を指します。寝たきりの原因を見てみると、脳卒中と認知症で50%を超えています。

━━ 逆に言えば、脳の病気を予防できれば、寝たきりのリスクは半分は防げるとも言えるんですね。

嶋田 そういうことです。一般の方向けに「脳の病気や寝たきりについてどのような印象を持っているか」を調査した結果があります。

これを見ると3人に2人が「将来脳卒中になる不安」「自分が認知症になることが不安」を感じている一方で、20代・30代の65%は「脳ドックを知らない」と回答しています。

脳の病気に関する調査結果

━━ 脳卒中や認知症への不安を感じている方が多い一方で、脳ドックを知らない方も割と多いんですね。

嶋田 MRIやCTを撮ることで初めてわかることがあること、そして認知症や脳卒中に対して不安を抱えている人が一定数以上いること。これらを考えると、症状を感じていなくても、脳ドックを受けることで脳卒中の兆候や脳腫瘍・認知症のリスクがあるかを把握できることは、脳ドックを受けてみる価値であることが理解できると思います。

━━ ちなみに脳ドックの結果、何か異変が見られた場合にはどのように対処すれば良いのでしょうか。

嶋田 「脳の血管が細くなっている」「脳動脈瘤が見つかった」「脳卒中になりやすい脳であることがわかった」といった場合、症状が出ていなくても、まずは医療機関にご相談いただくことが必要です。状態によっては、症状が出る前に対処や治療が必要なケースもあるためです。

その上で、医師と相談しながら「食習慣の改善」「適度な運動」「生活習慣病の治療」、そして万が一に備えた「症状に対する知識」の四つに取り組む。これが脳卒中の発症を防ぐことに繋がります。

脳ドック運用の課題とは?人的リソースとアナログ業務の限界

脳ドックにおける課題

―― 続いては、鳥畑さんに脳ドックを導入するとなった場合の課題と解決策をお聞きしたいです。まず、脳ドックを運用する際にはどのような課題があるのでしょうか。

鳥畑 貴詩(以下、鳥畑) 医療機関様からよくお聞きする大きな課題は「アナログ運用」と「人的リソース不足」です。

受診者にとっては電話での予約や、結果返送までのタイムラグがハードルになります。対する医療機関は、電話対応する事務スタッフの負担や、画像診断する読影医の不足などが問題になっています。

―― それらを解決するためにはどうすればいいのでしょうか。

鳥畑 これらの課題を解決する策の一つとして、クラウドを活用することが挙げられます。近年では、脳ドックの運用をクラウド化することで業務負担を軽減する取り組みも広がっています。

クラウドとオンプレミスの違いについては、以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

脳ドックをクラウドで効率化するメリット|業務改善と生産性向上

――具体的に脳ドックでクラウドをどのように活用するのでしょうか。

鳥畑 たとえば当社の医療支援クラウドサービス「LOOKREC」はフルクラウドのサービスで、ブラウザ一つでさまざまな装置の検査画像を閲覧できます。

脳ドックにおいて「LOOKREC」が重視しているのがレポート作成の効率化です。所見の入力にはクリックを中心とした選択式を採用しており、フリーテキストを打ち込む手間を最小限に押さえています。

また事前の問診情報から収集したデータから読影オーダーを入力することで、読影医は画面の中だけで読影を済ませることも可能です。

LOOKEC脳ドックレポート_入力画面

――テキストの入力が少なくなれば、レポート作成の負担も減りそうですね。

鳥畑 受診者向けのコメントを作成する際には、選択した内容に応じた文章を自動的に生成するプログラムを導入しているので、受診者向け・医療機関向けのレポートを同時に作成することができます。

LOOKREC脳ドックレポート

―― 診察や業務の効率化という観点で、他にどのようなことができますか。

鳥畑 LOOKRECでは、さまざまなAIベンダーとのクラウド連携を目指しています。常に最新のAIを追加オプションとして手軽に導入できるのは、拡張性の高いクラウドの強みだと言えます。

その一つがエルピクセル社のクラウドサービス「EIRL Brain Aneurysm」との連携です。「EIRL Brain Aneurysm」は脳のMRI画像から脳動脈瘤の候補点を検出し、読影診断を支援するものです。

―― 業務フローの改善も可能でしょうか。

鳥畑 LOOKRECの導入によって業務フローの改善も見込めます。たとえば、撮影した画像をクラウドにアップロードすれば、遠隔読影医がパソコンから診断でき、結果レポートもすべてクラウド上に自動生成されるので、すぐに施設側で確認・ダウンロードが可能です。

従来の外部読影医に画像を郵送する時間や、所見が郵送される待ち時間も「LOOKREC」があれば短縮できるため、院内に専門医がいなくても質の高い脳ドックを提供できるようになります。

LOOKRECの導入効果

――脳ドックの入口にあたる予約や問診の効率化についてはいかがでしょうか。

鳥畑 Web予約システムや事前Web問診システムと組み合わせることで運用の改善が図れます。受診者がスマートフォンから空きのある医療機関を予約し、事前に問診を済ませておくことで、当日の待ち時間自体を少なくすることも可能です。

さまざまなクラウドサービスを組み合わせることで、予約から結果の返却までペーパーレス運用ができ、事務スタッフの電話作業や封入作業のコスト削減もできます。リソースの最適化という意味でもクラウド活用は効果的です。

――クラウドサービスを活用することで、さまざまなメリットが得られるということですね。

鳥畑 LOOKRECを軸に各分野の専門サービスを組み合わせることで、受診のハードルを下げ、機会損失を減らし、遠隔連携とAIでリソース不足を解消することが可能です。

これまで手のかかっていた脳ドック業務から、収益性の高い持続可能な事業へと進化させることは十分可能だと思います。

――ありがとうございました!記事内でご紹介したLOOKRECの詳細は、以下の資料をぜひ参考になさってください。

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執筆者:エムネス マーケティングチーム
執筆者:エムネス マーケティングチーム
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