
クリニックのMEO対策を徹底解説!WEB集患を最大化する具体的で効果的な実践ポイント【セミナーレポート】
IT技術の進歩とスマートフォンの普及により、クリニックでも効果的なWeb集患施策が不可欠となっています。しかし、その具体的な方法や効果的な対策について疑問を抱えるクリニックも少なくありません。
本記事では、クリニック経営改善に繋がるWeb集患・MEO対策について、株式会社WeBridgeの加古氏による解説を基に、MEO(Map Engine Optimization)の基本から、上位表示を狙うための実践的なポイントまでを徹底的に掘り下げます。Googleマップでの検索上位表示が、いかに新規患者獲得と売上向上に繋がるのか、その秘訣をご紹介します。

クリニックの新規患者獲得に直結!集患施策「MEO対策」とは
―― クリニックの集患においてWebからの新規集患は年々増加、その中でも「MEO対策」が非常に注目されているとよく聞きます。そもそもMEOとは何でしょうか。
加古美郷氏(以下、敬称略) MEOとは「Map Engine Optimization」の略で、Googleマップで店舗情報を検索上位に表示させるための施策です。
例えば、新宿周辺で歯医者を探す場合、Google検索で「新宿 歯科」というキーワードで検索しますよね。
―― 検索してみると、結果のトップに新宿のGoogleマップと歯科の一覧が表示されました。
加古 この一覧のうち、スポンサー枠を除いた上位3枠に表示させるための施策がMEO対策です。
「新宿 歯科」で検索している人は、今まさに新宿エリアで歯科医院を探していて、今から行こうとしているユーザーですから、ここに表示されることが新規集患につながります。
―― 表示された歯科を選択すると、クリニックの詳細情報が表示されますね。
加古 クリニックの写真や基本情報、実際にクリニックを利用したユーザーの口コミなど、クリニックを探しているユーザーが欲しい情報がすべて詰まっています。
そのクリニックが気になれば、情報画面からホームページに移動したり、直接電話をかけて問い合わせをしたり、現在地からのルートを検索できたりと、クリニック探しから来院までの一連の流れがこの情報画面で完結しています。
―― これならクリニック探しがスムーズにできそうです。
加古 実際にこの情報を見てクリニックを決める人が非常に増えています。MEO対策を施すことで上位表示されれば、Web上での認知度向上や新規集患、売上向上などに大きな効果を生み出すはずです。
SEOや広告と比較! MEO対策がクリニック集患に強い理由
―― 改めてMEO対策が注目されている理由を教えてください。
加古 大きく三つの理由があります。一つ目は「Google検索エンジンの高いシェア率」です。デバイスごとに見ても、8割弱がGoogleユーザーと言われているため、まずはGoogleへの対策が優先されます。
二つ目は「スマートフォンの普及率」です。現在国内のスマートフォン普及率は98%を超えているので、集患においてもスマートフォンからの検索を前提とした対策が必要となっています。
―― 時代の変化によってユーザーの環境も変わっているので、それに合わせた対策が求められているわけですね。MEO対策が注目されている三つ目の理由は何でしょうか。
加古 三つ目は「利用割合の高さ」です。ある調査結果によると、お店やクリニックを選ぶ際に、約80%のユーザーがGoogleやYahooのマップサービスを参考にしていると言われています。
まとめサイトやポータルサイト、公式ホームページを見ている人が30~50%弱なので、このことからもマップ対策をしていくことの重要性や、優先的にMEO対策を行うことが重要だということが理解できるかと思います。
新規開業でも上位表示可能! MEOランキング上位表示の3つの秘訣
―― 先ほど「検索結果の上位3枠に表示されること」がMEO対策だとお話いただきました。この上位3枠はどのように決まるのでしょうか。
加古 上位3枠はランダムに表示されるので、お金をかければ上位表示されるものでもありません。
Google公式のヘルプサイトに「ローカル検索結果のランキングを決定する要素を理解する」というページがあり、ここでは「関連性」「距離」「知名度」の三つのポイントが挙げられています。
したがってこの三つのポイントに沿って対策をすればランキングを上げることが可能です。
―― 一つ目のポイント「関連性」とはどういう意味でしょうか。
加古 これはユーザーの検索キーワードと、自社のビジネスプロフィールを合致させるという意味です。
先ほどの例で言うと「新宿」「歯科」といったキーワードを、アカウント情報の「商品」やクリニックの「紹介文」にしっかりと盛り込むことを指します。どこにキーワードを盛り込むかについては後述します。
―― 二つ目のポイント「距離」は現在地からの距離でしょうか。
加古 そのとおりです。検索しているユーザーの位置情報から、クリニックの所在地までの距離を指します。ただし、ユーザーの位置情報もクリニックの所在地も変えようがないため、基本的に対策はできないと考えていただいて結構です。
―― 三つ目は「知名度」ですね。
加古 これはインターネット上の知名度を指しており、三つのポイントの中で最も重要です。例えばホームページやSNSを運用しているクリニックも多いと思いますが、このような外部サイトにクリニック情報を露出させていくことで「新宿の歯科と言えばこのクリニック」という状態を作り出していくことです。
今日からできるMEO対策!クリニック集患力を高める具体的な運用術
―― 対策のできない「距離」を除いた「関連性」と「知名度」の両面から対策していくことがMEO対策ということですね。具体的にどのような対策をすればよいのでしょうか。
加古 上位表示されやすく、ユーザーに選んでもらいやすい魅力的なアカウントづくりをすることです。そのためにはアカウント内に多くの情報や評価を蓄積しつつ、常に最新状態に更新し続けることが前提となります。
―― アカウント内にはどのような情報を蓄積すればよいのでしょうか。
加古 まずは「最新情報」ですね。こちらはGoogleが無料で設けているブログ枠のようなもので、毎週の更新が必須だと言われています。したがって「最新情報」に文章と写真、キーワードを盛り込みつつ、毎週更新することが必要です。
―― 具体的にどのように更新をすればよいでしょうか。
加古 例えば「歯科矯正」に特化した記事であれば、記事の中に「矯正」というキーワードが何度も出てくることが必要ですし、ホームページに矯正に関するページがあれば、そこへのリンクを貼り付けて導線にするといったことが考えられます。
―― 他にはどのような情報が必要ですか。
加古 「説明文の設定」という項目があります。検索したときに「最新情報」の上部に表示されるもので、最大750文字の文章を書くことができます。
750文字というと長いと感じられるかもしれませんが、Googleからの評価を上げるためには、できるだけ750文字近くまで書く方が望ましいです。ここでもキーワードを盛り込んでおきます。
―― 「商品」にも情報を盛り込む必要があるとのお話でした。
加古 商品ページは「お悩みから探す」「矯正歯科」のようにカテゴリーからフルカスタマイズで作れるサービスページです。治療メニューやスタッフ紹介、求人情報などもサムネイルで載せることができ、そこからホームページやSNSへの導線を作ることもできます。
―― 所在地や営業時間などの基本情報の設定も必要ですね。
加古 そのとおりです。営業時間に関しては間違っているとユーザーが離脱する原因になります。特に祝日の営業時間は個別登録をしておかないと「祝日は営業時間が異なる場合はあります」と表示されてしまい、信憑性が下がります。
営業時間に関しては管理画面から個別設定できるので、祝日専用の営業時間を登録しておくことが必要です。
―― 写真や動画も掲載できるのですね。どのような写真を掲載するのがいいでしょうか。
加古 来院前にユーザーが事前にイメージを持てるため、外観や内観、診察風景やスタッフさんのお写真など院内のイメージを持てる写真を多数登録しておくのが良いでしょう。
―― クチコミについてはどのように考えればよいのでしょうか。
加古 新しいクチコミをコンスタントに集め続けることが重要です。実は2023年12月にGoogleから「直近2年間で使われていないGoogleアカウントのデータを削除する権限を有するようになった」と発表されました。
これは例えば3年前にクチコミを載せてくれたユーザーが、直近2年間でGoogleアカウントを使用していない場合、そのクチコミが自動的に消されてしまう可能性があるということです。
―― 古いクチコミは消える可能性があるので、常に新しいクチコミを集める必要があるわけですね。
加古 実際に70%弱ものユーザーが、クチコミの内容次第で「購入する・しない」「行く・行かない」の意思決定をしたことがあるというデータもあるので、クチコミの重要性は今後も増していくと思います。
―― クチコミには点数がつけられていますが、どのくらいの点数を目指すべきなのでしょうか。
加古 ある調査結果によると、ユーザーのアクションが一番高くなったクチコミの点数は4.9点だといわれています。
この点数を狙って取るのは難しいと思いますが、最低限維持したい点数が3.7点だと言われているので、まずはここを目指すべきでしょう。
―― よいクチコミを集めるコツはあるのでしょうか。
加古 大前提として「よいサービスを提供する」ことですね。その上でクチコミ投稿用のQRコードを貼ったPOPをクリニック内に設置したり、クチコミに対する返信をしたりといった施策も有効です。当社でもPOP設置や返信代行のサービスを提供していますので、ぜひご相談いただければと思います。
―― 最近はネガティブなクチコミが話題になることもありますが、どのように対処すればよいのでしょうか。
加古 Googleがポリシー違反を認めたクチコミに関しては削除申請が可能です。削除申請のサポートも当社で行っています。
基本的にはよいクチコミをコンスタントに集め続け、できるだけ返信をする。ネガティブなクチコミに関しては削除申請をして、なるべく総合評価を上げていくといった対策が必要になります。
―― 必要な情報をしっかり登録しつつ、普段から質の高いサービスを提供することが重要なのですね。
加古 今回お伝えした知識をもとに、日々時間と手間をかけて対策をすればクリニック様だけでもMEO対策は可能です。ただGoogleのコアアップデートによってアルゴリズムが変更される頻度が近年高まっており、すべての対策をクリニック様単体で行うのは難しい場面があるかもしれません。
当社ではMEOに関する外部・内部施策の双方からアプローチしたサービスを提供していますので「MEO対策のリソースが確保できない」「取り組んでいるけど上位表示されない」とお困りでしたら、ぜひ一度ご相談いただければと思います。
―― 定期的な情報更新、継続的な口コミ収集や返信など地道な取り組みがWeb集患の最大化に繋がるんですね。また、専門家のサポートを視野に入れることで、より安定した上位表示と集患効果が期待できそうです。本日はありがとうございました!
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クリニック集患のマーケティング施策に関しては、こちらのセミナーレポートでも解説されています。ぜひ参考になさってください。






